2012年11月27日

性別に「中立」なスウェーデンの玩具カタログと、ランドセルの現物を送りつける日本の「善意」

まずは、この2つの記事を読んで頂きます。
性別に「中立」な玩具カタログ、スウェーデン
2012年11月26日 17:05 発信地:ストックホルム/スウェーデン

【11月26日 AFP】スウェーデンの玩具販売最大手トップ・トイ(top Toy)は23日、クリスマス商戦向けの同社商品カタログについて「男女の性別に中立だ」と表明した。

 トップトイは米大型玩具店チェーン「トイザらス(Toys-R-Us)」のフランチャイズだが、デンマーク版のカタログでは男児が機関銃のおもちゃを持っているのに対し、スウェーデン版では女児に置き換えられている。また「ハローキティ(Hello Kitty)」や人形のページからも、デンマーク版で写っている女児がスウェーデン版では男児に置き換えられている。姉妹チェーン「BR」のカタログでも、デンマーク版ではピンク色の少女のTシャツがスウェーデン版では水色になっている。

 トップトイのヤン・ニーべリ(Jan Nyberg)販売担当ディレクターはスウェーデン通信(TT)に対し「ここ数年、スウェーデンの市場で性差に関する議論が盛んになってきたことに我が社も気付き、対応した」と述べた。

 トップ・トイでは、広告自主規制機関から「指導と助言」を受け取ったとしている。ニーべリ氏は「今年はBR、トイザらス両方のカタログを例年とは完全に違った形で製作した。性に関する新しい考え方には、こうあるべき、ないべきといったものはない。男児向けでも女児向けでもなく、子ども向けの玩具だ」と説明している。

 同社は3年前、男児に「スーパーヒーロー」の格好をさせ、女児に「お姫さま」を演じさせた2008年のクリスマス・カタログをめぐって時代遅れの性別役割を助長しているとの苦情を受け、スウェーデンの広告自主規制機関から非難されていた。(c)AFP
http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2913346/9901215
悪役「ムスカ大佐」からランドセル 徳島の児童施設に
2012年11月26日11時58分

「天空の城ラピュタ」の悪役ムスカ大佐から24日、児童養護施設「阿波国慈恵院」(徳島市)に、入学予定人数分のランドセル8個と手紙が届いた。

 手紙には「ちょっと早いクリスマス。君達にはこれをつける権利がある。お礼は15年後、後輩達に届けてあげたまえ」とあった。

 タイガーマスクならぬ「悪役」の善意を不思議に思った職員が調べると、「2ちゃんねる」で文面を練り上げる議論を発見。職員は「匿名の人たちの善意」に感激しきりだった。
http://www.asahi.com/national/update/1125/OSK201211250105.html

一見ほっこりする2つのニュースのようですが、私にとっては非常に対照的だなと思いました。

多種多様のランドセルが発売されている昨今、徳島のニュースでは人数分のランドセルの現物が送られたそうですが、果たしてこの子達にはどんなランドセルが送られたのでしょうか。
ランドセルは写真にあがっている1つ以外は未開封ということで、中身の色までは確認できなかったのですが(※)、写真にあるパッケージのリボンの色(のリボンのついた箱がいくつかと、のリボンがついた箱がいくつか)から推測すると、昔ながらのの2色のランドセルが、名簿の「男女」の人数に合わせて送られたのではないでしょうか。

男=黒 / 女=赤 という性別二元論に沿えない子にとって、この2色のランドセルが大きな苦痛となることは想像に難くありません。与えられた性別に違和感があるとか、そうじゃなくても 男=黒 / 女=赤 がイヤな子は"わがまま"として処理されてしまうのではないでしょうか。弱い立場にいると、強い立場の人の"善意"には迂闊に逆らえないのです。そこには厳然とした力関係が存在するわけです。
児童養護施設にいるような子は、尚更そういうことがあっても我慢しなければならないこの構図を思うと、切なくてやりきれません。しかもこれがこの後もずっと続くことすら懸念されるのです。

赤と黒のランドセルそのものが悪いというのではありませんが、多種多様な色・デザインのランドセルが発売されている昨今に於いて、与える側がこども達の意向を無視して決めた色のランドセルを押しつけてしまうことには反対です。他の色のランドセルが入っていたとしても、それは大人の決めた色ということに違いはありません。

私は、それならランドセルのカタログと商品券を送りつけた方が、よかったのではないかと考えます。

余計なお世話かも知れませんが、ね。

スウェーデンの玩具カタログは、いいと思いますよ。私はこのような環境で育ちたかったですね。

(※)朝日新聞社お客様オフィスのカトウ様という方と、阿波国慈恵院の方にお尋ねしました。慈恵院の方によりますと、ランドセルをどのようなカタチでこども達に渡すかは、これから検討するとのことです。お忙しい中このような問い合わせに対応してくださって、ありがとうございました。


posted by 諸葛やか(かんぴんたん) at 12:41| テキスト | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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